このページは、東方健身院の会員が中国武術の本流を継ぐ当教室での技術の習得を通して感じたことをみなさんにお伝えするページです。不定期になると思いますが、当院会員が感じられたことをそのまま掲載していきます。
第一回目のA氏はある病にて手術を5回も経験され、今も主治医の先生に定期的に診断を受けられ、その主治医の先生からその闘病歴からも太極拳を通して健康を維持されていることについて、著書執筆を勧められたことがある方です。以下に書かれたものは、そのこととは直接関係のないことですが、最近の経験談としてご自身の実感を書いておられます。
「太極拳で命拾い」-11段階段を3歩半で降りた!!-
この5月の連休中に起こった、M県の武術太極拳フェスティバル会場での出来事です。
命拾いした私の武勇伝をお話します。
午前の部を終え、昼休みに二階から階段を降りようとしたときです。降りようとして、一番上の降り口で、右足をつまづき、体が前につんのめり、左足の行き場がなくなりました。
一瞬、どうしようと困惑しました。しかし次の瞬間私は自分の体をコントロールしていました。左足をあの辺につこうと考え、4段目に着地しました。そして2歩目の右足をさらに3段目に、次に左足を更に3段目に着地し、右足で残る1段を下り、勢い余って、踊り場の向こ側の手すりになだれ込んで止まりました。
あとで計算してみたら、1歩目は80センチ以上下にジャンプしたことになります。
3歩目で足をひねり、捻挫してしまいましたが、転倒しなかったのです。膝にはまったく痛みはなく、何処も骨折していませんでした。
直後は痛い!と思いましたが、大したこともなく、その後二種目をこなして帰路につきました。15分も歩いて駅に向かったのです。
これがいけなかったようで、帰りの電車で足首がズキズキと痛みだし、救急病院へ直行しました。 整形外科の先生から1か月の安静を言い渡され、ギブスをはめられました。その時の先生の話に私はぞっとしていました。
「これは太極拳のお蔭です。あなたの歳になると(私は今月10日、72歳の誕生日を迎えました。)普通は転倒して、首の骨を折るか、脳挫傷になるかで、即、救急車で搬送されていたでしょう。捻挫で済んだのはすばらしいことです。」と言われたのです。そして、こう褒められて嬉しくなりました。「あなたの動きは30代の動きです。」
その後の経過は本当に順調でした。4日間でギブスが取れ、2週間が過ぎたら太極拳の稽古を恐る恐る再開し、4週間でほぼ元通りの動きになりました。治りが早かったのも太極拳の効用だと思います。
どうやってリハビリしようかと考えて、困っていましたが、やってみたら、実に太極拳がリハビリそのものだったのです。太極拳恐るべしです。
私は太極拳を初めて13年、東方健身院に通うようになって11年。いつの間にか大腿四頭筋が強化され、こけた事は1度もありません。
相手に対応する力も付いていて、その相手が今回は「階段」だったかなと思っています。
太極拳を続けていて本当に良かったと思っています。
そして、これまで育んで頂いた東方健身院に、心より感謝申し上げます。